ジャグア果実の多彩な用途と中南米の伝統的な技術
中南米では、ジャグアの実は一時的なタトゥーインク（ジャグアタトゥー）としてだけでなく、万能薬、デザートなど、食品として使用されています。
この果物は、キウイやアボカド程の大きさがあり、果実は生でも調理しても食べられますが、高濃度のタンニンが果実に酸っぱい味を与えるため、生で食べると不評です。
代わりに、熟した果実を砂糖と一緒に調理してシロップを作り、さまざまな飲み物やデザートを作るのに使用します。リキュール、ワイン、ジャム、シャーベットにも使用されます。
未熟なジャグアの果汁は無色ですが、液体は空気に触れると酸化し、薄緑色〜紺色に変化します。皮膚についた場合、最大20日間表面に染みを残します。
現在のパナマ、コロンビア、ペルー、ブラジルなどの地域の孤立した部族や先住民族の間では、何世紀にもわたってジャグアを使用してきました。身体装飾だけでなく、衣類、ハンモック、かご素材の染料として古くから使われてきました。
天然の蚊よけとしても機能します。より広範な商業市場では、抽出液は化粧品の原料として、または合成染料の代替品として使用できます。
ジャグア（ゲニパアメリカーナ）の薬用目的の活用例
天然植物による紺色に染まる独特の色素を身体装飾に使用するだけでなく、中南米の人々はジャグアを薬用目的で使用しています。
主に利尿剤、抗生物質として使用されており、大量に摂取すると寄生虫を殺すと言われています。
メモ
- エルサルバドル人・・・黄疸の治療薬としてジャグアを食す。
- プエルトリコ人・・・刻んだ果物を軽く発酵するまで浸し、その浸出液から風邪薬を作る。
- グアテマラのインディアン・・・不幸や病気を避けるためにジャグアを持ち歩くと言われている。
その他、樹皮からの白いゴムを希釈して洗眼剤として使用したり、葉の汁を解熱剤（熱を下げるため）として摂取することもある。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S2212429223001657
Biological properties of bioactive compounds from the fruit and leaves of the genipap tree
